メニュー:古いスタイルを変革するための啓蒙
概要:形骸化していた組織のミッション・ビジョン策定から定着までをサポート
期間:1日
今、士業が手に入れるべき力とは何なのか
ー会計士の先生方はどのような課題をお持ちだったのでしょうか?
企業からすると顧問やサポートをしてもらう士業の方は会社の会計業務、税務、社務、法務、等を専門家としてアドバイスしてくれる先生です。会社の動きの全てに関わってくるわけですから、会計で言えば会計基準に準御しているか、税務であれば、何に投資すべきか、マネタイズはどうすべきかなど、経理から経営まで実に幅広い相談が飛んできます。法的観点での弁護士、社労士も同様にさまざまな相談がきます。
最近だとDXが叫ばれて久しいですが、DXについて積極投資すべきか、もっと言うと、そもそもDXとは何かということも聞かれます。
しかし士業の先生はITやデジタルのエキスパートではありませんので「分からない」と言いたいところですが、DXを導入するか否かは会社にとって大きな判断です。自分たちが「分からない」で済ませた結果、会社が間違った選択をしてしまい、無駄なお金の浪費につながってしまう、会社の成長に影響してしまうことも大いにあり得ます。
そのため、この時代の変化の中で移りゆくものや新しい知識を士業の先生方もキャッチアップし、正しく理解しておく必要があるんです。しかし、比較的年代が上の方が多い職種でもありますから、時代の流れについていくにもそもそも学び方がわからない、というのが先生方の大きな課題でした。
そこで、士業の中でも、特に会計士の先生方向けに「ほんとうのDX」というテーマについてお伝えするセミナーを開催しました。

ー自分の専門外の知識も理解していなければいけないというのは会計士の先生も大変ですね…。
やはりこれも時代の変化で、今までは会計士の先生の役目は会社がおかしな方向に行かないようにするためにどちらかというと、会計の観点で「守る」というブレーキ的な役割だったんです。
しかし、この20年で時代は大きく変わり、いかに会社全体で成長に資する姿勢で会社を導いていくのかということが重要になってきました。そのため、会計業務も守りだけではなく、攻めも必要とされるようになりバランスをとる必要が出てきたのです。

これらの背景から、この講座では「DXとは何か」ということだけでなく、「なぜDXを深く理解する必要があるのか」という本質もお伝えするようにしました。
「知っている」ではなく「分かる」を身につけるDXセミナー
ーセミナーではどのようなことをお伝えしたのでしょうか?
まず「DX」というようなインパクトの強い世界的な潮流を含むキーワードという新しい知識に関しては、本などで知識をつけて「知っている」人が圧倒的に多い状態です。頭のいい方は特にこの「なんとなく知っている」状態が多い。そういう「知っている」人が語ることよりも、実際に「やったことがある」人が語ることに説得力が生まれます。
マホラ・クリエイティブではこれまで何社もの企業様に対するコンサルティング業務でDXのアプローチを導入した経験があるため、実際の企業様の様子や温度感を交えながらお話ししました。
そこから、先生方にもせめて「出来る」という状況までは理解できないとしても、「知っている」状態で終わるのではなく、その本質や仕組みを「分かる」ところまで到達していただき、本当の意味でのDXを取り入れる意味を理解いただけるようアプローチしました。
ーDXのセミナーではどんなツールを使うべきかなどの「How」を伝えることが多いイメージですが、マホラ・クリエイティブではなぜDXが叫ばれているのかという「Why」からお伝えしているのですね。
そうなんです。会計ソフトやマネーフォワードを単に導入しただけではDXできたとは言えません。例えば、今までアナログでやっていた会計をデジタル化した時に、これまでバラバラだった費目が揃えられ、経費の無駄が見える化でき、より使うべきところに投資ができる、というこの一連の流れ全て含めてDXと言うんです。
この「使うべきところに投資できる」というところまでDXの恩恵をもっていけるか。そのためには、Whyの部分をしっかりと伝えた上で、WhatとHowを伝える必要があります。その根本の部分を会計士の立場から顧客にお伝えいただくことが非常に重要だと思っております。その点を先生方にはぜひ理解してもらいたいと思っておりました。

ー講義の反応はいかがでしたでしょうか?
もちろん、1日で全てを理解するというのは非現実的です。実際に深く理解したという人は少ないと思いますが、皆さんの中で「なんとなく何か変わらなければいけないのかもしれない」という雰囲気は感じました。
そして、実際に一部の方からは、「お金の勘定は時代が変わっても変わるものじゃないと思っていたが、今日のセミナーを聞き、変わらないといけないということが今回分かった。自分でも考えてみる」という頼もしいお言葉もいただきました。
この先、士業の先生方が仕事をする中でDXというワードにぶつかる時がいつかくると思います。このセミナーを受けてすぐでなくて良いので、その時に、私の話がリンクして思い出され、何かヒントになればいいなと思っています。
ー頭の中に違和感としてあるだけでも違いますもんね。
私の1日のセミナーの一番の特徴は、終わった時に参加者の方が「スッキリ」ではなく「モヤモヤ」することなんです。知識を聞いただけでは特に何も解決していません。あくまで入口をお渡ししただけで、今後の皆さんの実践の中で少しでもゴールが見えていくためのきっかけを作りとしてお話をしています。
セミナーで感じた違和感を解消するために自分で調べてみたり、違う人に話を聞いてみたり、自らそういったアクションを起こしていただくことで学習が生まれるセミナーとなるように設計しているため、最終的にはセミナーを受けて下さった方全員にとって何かしらのアクションにつながることを目標にしています。
今回ご紹介した事例は「Maho-laメニュー構造」の【1】古いスタイルを変革するための啓蒙・講演です。
